風はまだ冷たいけど太陽が高くなり、春の日差しを思わせる3月の中旬に、僕は手術台に乗っていました。
胆石を知った日から2ヶ月が経ち、いろんな人に相談してまた違う先生にも診てもらった結果、このまま石を置いといても炎症がひどくなり、いつまた激痛がくるかわからない時限爆弾のようで、それからくるストレスなどを考えたら取った方がいいとおっしゃってくれました。
それに手術は「腹腔鏡下胆のう摘出術」と言ってお腹に4つの小さな穴をあけ、カメラを挿入して他の3つの穴より胆のうを切除する方法で2時間くらいで終わるらしいです。
お腹にメスを入れてあける方法ではないので、回復も早く傷も残らないと言われました。
それと病院も紹介してくださったので決断しました。
手術前日、主治医の先生から説明を聞き、麻酔科医の先生から全身麻酔の説明を聞き、夕方、強い下剤を飲み、夜9時に睡眠安定剤を飲んで寝ました。朝6時に看護士さんが来て浣腸をしていきました。
もう何にも入ってないぞ。という状態になり、点滴をつけて手術時間の午前9時を待ちました。朝早くから嫁と娘がかけつけてくれて、
娘が「パパ、石あるん?悪い石?」
「おとうちゃん悪い石やっつけてくるわ!」
「バンガッテきてな」
「おう、絶対バンガルわな!」
手術時間になり、自分で歩いて手術室に入り手術台に乗りました。
気づいたら嫁と娘が横にいました。
嫁が「お疲れ。終わったよ」
「俺、腹切った?」
「切ってないよ。四箇所の傷口だけ。大きい石やったよ」
「ほんま、よかった。」
喋ると腹部がうずきました。ほんま寝てるだけで手術終わったんや。と思いながらその日はぐっすり寝ました。
翌日、先生が「篠原さん、取って良かったですよ。」と僕に石を渡してくれました。
見ると直径2.5cmくらいの石が3つと1?ほどの石が4つの合計7個の真っ黒の石でした。
どうやったらこんな大きくこんなに硬くなるんだろう、と言う感想でした。
今回の事で、石は口から入る物で作られたものだから今後、食事に気を使っていきたいと思いました。
そして何より健康で仕事が出来るのが一番だと改めて思いました。
入院中のベッドからこのコラム書いた3月中旬の出来事です。